個人で挑む遠隔バックアップ


2003年3月16日

遠隔地のPC

遠隔地にどんなPCを置くか考えてみます。

相当古くなったPC(5年前〜)

古くなったPCを活用できる場としたら、それは遠隔地が適しているのかもしれません。常用は困難を極めると思われますが、災害で他のPCを失ったときは貴重な存在になる可能性があります。ただし、遠隔バックアップに使えるPCは少なくとも一つは要ります。

長所:遠隔地でPCに何かあってもそれほど気にならない。

欠点:クライアントPCにすることは難しい。災害がおこる前に、積年劣化で破損する危険もあります。

少し古くなったPC(〜4年前)

中古で売ってしまうか廃棄する前に、もうひと働きしてもらおうという考え方です。現在地に置き場所を確保できなくても、遠隔地なら確保できる可能性があります。

長所:追加費用があまりかからない。

欠点:持ち運びに苦労するかも。また、中途半端に古いと用途に困るかもしれません。

新しいPC

遠隔地で新規に購入する方法です。必要なものは追加するという、いたってストレートな考え方です。

長所:スペックの上での不利は解消され、現在のPC以上に活躍する可能性も。

欠点:少なくともPC1台分の費用はかかる。使用頻度が極端に少ないと、お金をかけた意味に疑問を抱き始めるかもしれません。

この問題のポイント

ポイント1 用途

遠隔地で何をしたいかという点は重要です。現在地のPCに出来ることをすべて出来るようにするには相応の追加費用を要します。妥協できるときは、その度合いによって金額は徐々に下がっていきます。ただしゼロにはならないと思います。

性能を妥協すると、いざというときに苦労することがあります。現在のPCと一緒に中古のPCを使用できる状態なら安心でも、現在のPCがすべて失われたとき中古のPCを頼りにできるか、よく考えてみる必要がありそうです。

ポイント2 費用

初期費用と保守費用、維持費用、そして廃棄費用の四つを考えてみます。

初期費用はPCを構築するときかかるお金です。新規に購入するとき、現在地から遠隔地へ移動させるときなどに発生します。初期費用をどこまで出せるか、決めておいたほうがよさそうです。

保守費用はPCを修繕するときかかるお金です。少し古くなったPCの性能を改善したいとき、意外にも多くの金額が動くかもしれません。保守費用をPCを手放すまでの合計金額で考えてみると、初期費用よりも高くなるかもしれません。あまり費用をかけすぎるのも考えものです。

維持費用はPCを動かしていくためにかかるお金です。すぐ思い付くところでは、人件費と電気料金があげられます。

廃棄費用は2003年現在はそれほど多くはありません。しかし災害時に家屋が全損したときは、家屋全体で結構な額を必要とするかもしれません。このとき破損したPCを下取りに出すことは不可能に近いと考えられますので、下取りでいくらかお金を回収できるとは思わないほうがよさそうです。

ポイント3 バックアップ方式

遠隔バックアップをどのような方式で行うのかによって、最低限必要なPCが決まります。個人でサーバを立てるのであれば、クライアントPCは比較的自由に決められます。しかし、サーバとクライアントの役割を1台のPCに持たせるときは、よく考える必要がありそうです。

CD-RやDVD-Rにデータをバックアップして遠隔地で保存する方式では、遠隔地でデータを再生できないと意味がありません。MOやZipも同様で、現在地の機器がすべて失われたときどうやってデータを回復させるかを考えないと、再生できないメディアを抱えて途方に暮れる危険があります。災害が起こってしまったら、遠隔地で再生装置を購入できるとは限りません。

インターネットを介してバックアップを行うときは、少なくともインターネット常時接続環境を遠隔地に作る必要があります。そのため、通常のインターネット利用にも耐えないほど古いPCは避けたほうがよく、PCの他にも準備する機器があるため初期費用は予想以上に高くなるかもしれません。毎月の通信費も維持費用に新たに加算されます。この方式は何かとお金がかかるでしょう。

まとめ

遠隔地と現在地との間で何を動かし、また全体でどのくらいお金をかけられるのか、PCに対する考え方、そして役割の集約か分散かによって、様々なケースが考えられます。

自分の大切なデータ・情報にかけられる保険は、一体いくらまでなのでしょうか。どれほどの労力を投入すればよいのでしょうか。

今回は残念ながら答えを導き出すことはできませんでした。遠隔バックアップが、それほど容易なものではないということが判ってきました。しかしこれも災害対策の一環、諦めるわけにはいきません。時間をかけて検討していきたいと思います。

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